弾いてみた動画の作り方|録音・撮影・編集の必要機材

ギターやピアノなどの演奏を動画で残したいけれど、「スマホだけでも撮れる?」「マイクやオーディオインターフェースは必要?」「原曲と一緒に投稿してもよい?」と迷う人は少なくありません。弾いてみた動画は高価な撮影機材がなくても始められます。ただし、演奏の音がきちんと聞こえること・手元が見えること・映像と音がずれていないことが完成度を左右します。

この記事の結論

弾いてみた動画に最低限必要なのは、演奏する楽器、録画できるスマホ、スマホを固定する道具、音と映像を確認する環境です。 最初から一眼カメラや高価なマイクを買う必要はありません。

まずはスマホで30秒の試し撮りをし、音が割れる・演奏が聞こえない・手元が見えないといった問題に合わせて機材を足すのが、無駄な出費を避ける順番です。

この記事では、最低限の持ち物から楽器別の録音方法、撮影・編集の手順、投稿前の権利確認まで、初心者が1本目を完成させるために必要な項目を整理します。

弾いてみた動画に必要なもの一覧|最初にそろえる機材

機材は「撮るために必要なもの」と「音や映像を改善するもの」に分けて考えます。すでに持っているものを活用し、足りないものだけを準備しましょう。

もの必要度役割・確認ポイント
演奏する楽器必須調律・チューニングと動作を撮影前に確認
スマホなどのカメラ必須映像と音を記録。空き容量と電池を確保
スマホスタンド・三脚強く推奨画角を固定し、手ぶれや転倒を防ぐ
照明・明るい場所必要に応じて顔や手元が暗くならないようにする
イヤホン・ヘッドホン推奨録った音のノイズ・音割れを確認する
外付けマイク改善したい場合室内音や楽器音をより狙って録音
オーディオインターフェース用途次第ギターの直接入力や複数マイクの録音など
編集アプリ・ソフト仕上げ方次第不要部分のカット、音量調整、音声同期など
POINT

最初の1本は「スマホ+安定したスタンド+部屋の照明」で十分に試せます。高価な機材よりも、撮影位置・部屋の静かさ・録音レベルを整える方が先です。

スマホだけで作る方法と、録音機材を使う方法の違い

どちらを選ぶかは、楽器の音の出方と、編集にかけられる手間によって変わります。

方法向いている人主な注意点
スマホで映像と音を同時録画まず試したい人、アコースティック楽器の記録部屋の反響、雑音、距離による音質変化
スマホで映像+別の録音機で音を収録演奏音を聞き取りやすく残したい人編集時の音声同期が必要
PC・DAWとインターフェースで録音エレキ楽器、複数トラックを調整したい人接続・録音設定・編集工程が増える

スマホ録画が向いているケース

練習の記録や短い演奏動画なら、スマホの標準カメラでも始められます。スマホを楽器に近づけすぎると音がひずむことがあるため、試し撮りを聴きながら位置を調整してください。カメラから指先まで見えているかも確認します。

外部録音を検討するケース

スマホの録音では音が割れる、エアコンの音が目立つ、伴奏に演奏が埋もれる場合は、外付けマイクや別録りを検討します。外付けマイクがあれば必ず良くなるわけではなく、設置位置と録音レベルが重要です。オーディオインターフェースは、パソコンや対応端末に楽器やマイクを接続して録音するときに役立ちます。

今の環境ならどれを選ぶ?
スマホしか持っていない

同時録画で問題ありません。静かな場所で30秒試し撮りし、不具合が出た項目から改善します。

エレキギターをきれいに録りたい

アンプの音をマイクで録るか、対応するアンプシミュレーター等を使って直接録音する方法を比較します。楽器を直接スマホにつなぐだけでは適切に録れない場合があります。

音を作り込み、映像を何度も撮り直したい

音声をDAWなどで録音してから映像と合わせる方法が向いています。ただし、演奏と映像の一致を丁寧に確認する必要があります。

楽器別に必要な録音の工夫

同じ「弾いてみた」でも、アコースティック楽器と電子楽器では適した録音方法が異なります。

アコースティックギター・ウクレレ

スマホで録る場合は、楽器の正面から少し離して試し撮りします。サウンドホールのすぐ近くでは低音や弦のアタックが強くなりすぎることがあります。ピックの音とコードの響きのバランスが自然に聞こえる場所を探しましょう。

エレキギター・エレキベース

アンプから出た音をスマホで撮ることもできますが、部屋の音やアンプの位置が影響します。より調整したいなら、オーディオインターフェース経由で録音し、適切なアンプ/キャビネットシミュレーションを使用する方法があります。ベースは低域がスマホ内蔵マイクでは捉えにくい場合があるため、録音後に必ず聞き返してください。

ピアノ・電子ピアノ・キーボード

アコースティックピアノは部屋の響きに左右されるため、スマホを鍵盤のすぐ横に置くだけでなく、少し距離を変えて比較します。電子ピアノは対応する音声出力から録音できる機種もあります。ただし、MIDI端子から送る演奏情報と、音声端子から出る楽器音は別物です。機種の出力端子を確認しましょう。

バイオリン・管楽器など

強い音が出る楽器では、マイクを近づけすぎると音割れや耳障りな音になりやすくなります。音色が自然に聞こえる距離を確保し、静かな部屋で複数の位置を試してください。演奏姿勢を崩してまでカメラの画角に収めようとしないことも大切です。

弾いてみた動画を作る6ステップ

最初は短いフレーズを録り、音と映像の基本を確認してから1曲に進むと失敗を減らせます。

STEP 1|曲と収録範囲を決める

最初はサビの一部や短い練習フレーズでもかまいません。演奏する範囲、必要な譜面、伴奏を使うかどうかを決めます。公開する場合は、使う楽曲・伴奏音源の権利を別途確認してください。

STEP 2|楽器と部屋を準備する

チューニング、弦・鍵盤・ペダル等の動作を確認します。テレビ、換気扇、通知音など不要な音を減らし、撮影中に人が通らない場所を選びます。スマホの空き容量と充電も確認します。

STEP 3|演奏の手元が見える位置にカメラを固定する

視聴者が見たいのは演奏内容です。ギターなら両手、ピアノなら鍵盤と手、管楽器なら運指と姿勢が不自然にならず見える角度を優先します。スマホは落下しないスタンドに固定します。

STEP 4|30秒の試し撮りで音を確認する

実際に大きな音が出る箇所も演奏し、ひずみ・ノイズ・伴奏との音量差を聞きます。映像が暗い場合は照明や向きを調整。問題があれば本番を撮る前に直します。

STEP 5|演奏を録画し、必要なら音声を合わせる

同時録画なら撮り終えた動画を確認します。別録りなら録画開始時に手拍子などの同期目印を入れ、編集ソフトで映像の音と別録り音を合わせます。合わせ終えたら元のカメラ音声を不要に重ねないようにします。

STEP 6|編集し、書き出したファイルを通して確認する

前後の不要な部分をカットし、音が急に大きくなったり途中で切れたりしていないかを確認します。投稿先に対応する形式で書き出した後、スマホでも再生して同期・音量・文字表示を再確認します。

最初の1本の作り方の一例

編集上の提案として、まずは30~60秒程度の演奏動画から始めると、試し撮りと修正の負担を抑えやすくなります。この長さで上達や再生回数が保証されるわけではありません。演奏の内容に合わせて調整してください。

別録りした音と動画をずれずに合わせるコツ

スマホで映像を撮り、PCや録音機で音を別に録った場合、音声と映像を同期させます。曲の冒頭だけでなく、終盤までずれていないかを確認することが重要です。

  1. スマホと録音機を両方録画・録音状態にする。
  2. 演奏開始前に一度、手拍子などの目立つ合図を入れる。
  3. 編集画面で映像側の合図と、録音音声側の波形の山を合わせる。
  4. 演奏中盤・終盤の指の動きと発音タイミングを確認する。
  5. 同期が取れたら、不要なカメラ音声をミュートする。

長い動画の終盤で徐々にずれる場合は、音声と映像の記録設定や編集ソフト側の扱いを確認します。単に冒頭の位置だけ合わせ直しても解決しないことがあります。

注意してほしいこと

別の日に演奏した録音を映像に合わせる場合、手の動きと実際に聞こえる演奏に不一致が出ることがあります。演奏の再現性を大切にしたい場合は同じテイクの音声を使用し、後から修正・差し替えた内容が誤解を招かないようにしましょう。

伴奏・原曲を使って弾いてみた動画を公開するときの注意点

自分が楽器を演奏している映像であっても、他人の楽曲や音源を使う場合は著作権などの確認が必要です。「自分で演奏したから何でも自由に投稿できる」というわけではありません。

自分で演奏したカバー動画

楽曲そのものには作詞・作曲などの権利があります。動画投稿サービスによっては、権利管理団体との包括的な契約などによって一定のカバー演奏を投稿できる場合がありますが、すべての楽曲・用途・編曲が許されるとは限りません。 投稿先の案内と対象楽曲・利用方法を確認しましょう。

市販の原曲・カラオケ・配布伴奏を使う場合

楽曲の権利に加えて、録音された原曲や伴奏音源そのものに関する権利も問題になります。購入した音源であっても、動画のBGMとして自由に使えるとは限りません。無料配布の伴奏でも、動画投稿や収益化、加工、クレジット表記の条件を確認してください。

公開前に必ず確認
  • 投稿サービスがカバー演奏をどの条件で受け付けているか
  • 原曲・伴奏音源・譜面などに個別の利用許諾が必要か
  • 編曲、替え歌、商用利用、収益化の条件が別に定められていないか
  • 使用する画像や背景素材にも利用条件がないか

不明なときは「投稿できるはず」と決めつけず、対象サービスの最新の利用条件や権利者の案内を確認してください。

撮影でよくある失敗と直し方

機材を買い足す前に、原因に合わせて調整すると解決することがあります。

困りごと考えられる原因最初の対処
演奏音が割れる楽器やアンプに近すぎる、入力レベルが高い距離・入力レベル・アンプ音量を見直して再録音
ノイズが多い室内の環境音、配線や機器の雑音静かな時間帯で試し録り。機器接続も確認
伴奏に演奏が埋もれる伴奏が大きすぎる、録音位置が不適切伴奏音量を下げる。別録りなら音量を個別調整
手元が見えない画角が狭い、逆光、スマホが低いカメラ位置と照明を調整して撮り直す
映像と音がずれる別録り音声の位置がずれている手拍子の目印で合わせ、最後まで確認
録画が途中で止まる空き容量不足、充電切れ、端末の負荷容量・電池・録画設定を事前に確認
POINT

録画テストでは、静かな部分だけでなく曲中で最も大きな音が出る場所も確認します。そこで音割れしなければ、演奏全体を録る際のトラブルを減らしやすくなります。

公開前のチェックリスト

編集画面で問題がなくても、書き出したファイルで不具合が起こることがあります。公開前に一度、完成ファイルそのものを再生しましょう。

  • 演奏の始まりから終わりまで音が途切れていない
  • 音割れや急な音量変化がない
  • 演奏と手の動きが合っている
  • 縦横の向き、画角、明るさが適切
  • 演奏する本人以外の顔、個人情報、通知などが映っていない
  • 曲・伴奏・画像などの利用条件を確認した
  • 投稿先で必要な説明やクレジットがある場合は反映した
  • 公開範囲(公開・限定公開など)を意図どおりに設定した

弾いてみた動画でよくある質問

パソコンがなくても作れますか?

はい。スマホだけでも録画、簡単なカット編集、投稿ができます。ただし、複数音声の細かい同期や本格的な音作りは、使用するスマホアプリの機能によって制限があります。

マイクは最初から買うべきですか?

初めから必須ではありません。スマホで試し撮りし、距離や室内環境を変えても音がうまく録れない場合に検討しましょう。接続端子や端末との対応も事前に確認してください。

顔を出さずに投稿できますか?

できます。楽器や手元のみを映す方法もあります。ただし、鏡や窓への映り込み、室内の個人情報、スマホ通知などには注意してください。

最初から1曲全部を録る必要はありますか?

ありません。まずは短い演奏で撮影・録音・編集の流れを試す方が、問題を発見しやすくなります。慣れてから1曲全体の撮影に進めば十分です。

弾いてみた動画は何をそろえて、どこから始める?

最終結論

弾いてみた動画の最初の1本に必要なのは、楽器・スマホ・固定できるスタンド・静かな撮影場所です。 機材を増やすのは、試し撮りで問題点を見つけてからでかまいません。

今日やることは「手元が見える位置にスマホを置き、短い演奏を30秒録って、音と映像を聞き返す」です。

音割れがあれば距離や音量を調整し、さらに改善したければ録音機材を検討しましょう。公開する段階では、原曲や伴奏の利用条件も忘れずに確認してください。