ギター初心者は何から始める?チューニング・コード・リズム練習の順番

ギターを始めたいと思っても、「まず何を買う?」「コードから覚えるべき?」「曲はいつ練習する?」と迷うかもしれません。最初から難しい曲に挑戦すると、指の押さえ方やリズムを確認する余裕がなくなりがちです。

この記事の結論

ギター初心者は、楽器と最低限の用品を準備 → チューニング → 構え方 → 1音を鳴らす → 簡単なコード → リズム → 短い曲の順番で始めると、つまずいた原因を確認しやすくなります。

最初の目標は速く弾くことではなく、音を確かめながら、ゆっくり弾けることです。まずは1日15分程度を練習例にして、無理なく始めましょう。

この記事では、アコースティックギター・エレキギターの初心者に共通する始め方を、最初に覚えることと練習の順番に絞って説明します。

ギターを始める前に揃えるもの

初日から高価な機材を揃える必要はありません。まず「音を合わせ、安全に構えて練習できる状態」を作りましょう。

用意するもの役割・選ぶ際の確認点
ギター本体無理なく抱えられる大きさ、弦の高さ、ネックの握りやすさを確認する
チューナー(またはアプリ)練習前に音程を合わせる。周囲が騒がしいならクリップ式も便利
ピックピック弾きを試すなら薄め〜中程度のものから。指弾きだけなら必須ではない
ケース・スタンド保管と持ち運びに役立つ。転倒しにくい場所に置く
エレキ用アンプ等エレキをスピーカーから鳴らす場合に必要。対応するケーブルや電源も確認する

楽器をまだ持っていないなら、アコギとエレキのどちらを弾きたいか、好きな曲や練習できる音量から考えましょう。購入時は、弦が極端に押さえにくくないか、調整が必要な状態ではないかを店舗で相談する方法もあります。

POINT

「最初に何から始めるか」と「どのギターを買うか」は別の問題です。本記事は演奏を始める順序に集中し、メーカーや価格の比較は扱いません。

最初に覚えることはこの7段階

以下は、初めてギターを手にした人向けの基本的な順序です。一度ですべてできる必要はありません。各段階の確認点を満たしてから進みます。

STEP 1|各部の名前と弦の並びを知る

ヘッド、ペグ、ネック、フレット、弦の位置を確認します。一般的な6弦ギターでは、構えて上側に来る太い弦が6弦、下側の細い弦が1弦です。チューニングや説明を理解するための基本になります。

STEP 2|毎回チューニングする

一般的な6弦ギターの標準チューニングは太い弦から順に E・A・D・G・B・E です。チューナーを見ながら1本ずつ合わせます。弦を急に強く張らず、合わせる弦とペグを確かめながら調整しましょう。

STEP 3|楽な構え方と両手の役割を確認する

椅子に安定して座り、肩と手首を必要以上に緊張させずに構えます。右利き用の一般的なギターでは左手が弦を押さえ、右手が弦を鳴らします。左利き用などの仕様では左右が逆になります。

STEP 4|1本の弦で音を鳴らす

最初は弦を押さえず、1本ずつ鳴らして音の違いを聴きます。次に、フレットのすぐ手前を指先で押さえ、1音だけきれいに鳴るか確認します。指を強く押し込むより、必要な位置と力を探します。

STEP 5|簡単なコードを2つ覚える

たとえば EmとAm のように、比較的取り組みやすいコードを選びます。1つずつ鳴らし、音が詰まる弦を確認してから、2つのコードをゆっくり切り替えます。

STEP 6|一定の拍で弦を鳴らす

手拍子で「1・2・3・4」と数え、まずは1拍ごとに下向きのストロークを行います。メトロノームを使う場合も、速さより拍と動作が揃うことを優先します。

STEP 7|短いフレーズか簡単な曲に進む

覚えた2コードだけで練習できる短い進行、または数音のメロディーから始めます。最初はテンポを落として「途中で止まらず最後まで進める」を目標にしましょう。

チューニングと音の出し方を先に安定させる

音が合っていない状態でコードを覚えない

チューニングがずれていると、押さえ方が合っていても響きが不自然になります。初心者が「指の置き方の問題」と勘違いしないためにも、練習の最初に確認しましょう。

  1. 周囲が静かなところで、鳴らす弦を1本に絞る。
  2. チューナーに表示された音名と針や数値を確認する。
  3. 対象のペグを少しずつ動かし、再度弦を鳴らす。
  4. 6本すべてを確認し、必要ならもう一度見直す。

弦の種類や楽器の状態によっては調整が難しい場合があります。弦が切れそうなほど張っている、ペグが動きにくいなどのときは無理に続けず、楽器店などで確認してもらいましょう。

フレットを押さえるときの基本

フレットはネック上の金属の棒です。押さえる場所は金属部分の真上ではなく、狙うフレットのすぐ手前(ヘッド側)が基本です。指先で押さえ、鳴らしたい弦以外に指が触れていないかを確認します。

  • ビリビリと鳴る:押さえる位置と力、弦高や楽器の状態を確認する
  • 音が鳴らない:別の指や手のひらが弦に触れていないか確認する
  • 強く握らないと鳴らない:フォームだけでなく楽器の調整状態も疑う

最初のコード練習は「形」より「音の確認」

最初から多くのコードを暗記する必要はありません。Em(イーマイナー)とAm(エーマイナー)を例に、少数のコードを確実に鳴らすところから始めます。

標準チューニングの6弦ギターでの一般的な押さえ方は次のとおりです。数字はフレット番号、0は開放弦、×は鳴らさない弦を意味します。

コード6弦→1弦確認すること
Em0・2・2・0・0・06弦から順に1本ずつ鳴るか
Am×・0・2・2・1・05弦から鳴らし、1弦まで音が詰まらないか

コードの形を作ったら、弦を一気に鳴らす前に1本ずつ確認します。コードチェンジは「Emを鳴らす → 一度手を離す → Amを作る」をゆっくり繰り返し、慣れてから連続して弾きます。

押さえる指が痛いとき

弦を押さえた指先に慣れない感覚が出ることはありますが、強い痛み、しびれ、手首の痛みを我慢して練習しないでください。いったん休み、構え方や弦の高さを見直しましょう。症状が続く場合は専門家に相談してください。

初心者向けの1日15分練習メニュー

次は練習内容を決めやすくするための時間配分の一例です。15分で上達を保証するものではなく、疲れや理解度に応じて調整してください。

時間内容できたかを確かめる方法
3分チューニングと構え方の確認弦の音名が合い、肩に余計な力がない
4分1本の弦・1音ずつの練習狙った弦だけを鳴らせる
4分Em・Amの確認と切り替え各弦の音を順番に確認できる
4分4拍のストロークまたは短いフレーズ一定の拍で最後まで続けられる

まだコードに進んでいない日は、その時間を「1音をきれいに鳴らす」練習へ回して構いません。5分しか取れない日は、チューニング後に苦手な動作を1つだけ確認する形でも練習になります。

最初の4週間は何を目標にする?

以下は初心者が進捗を整理するための編集上の目安です。達成にかかる期間には個人差があります。できない項目があれば前の段階へ戻りましょう。

1週目の目安|準備と単音

自分でチューニングを確認し、無理のない構えで開放弦と押さえた1音を鳴らす。

2週目の目安|コード2つ

EmとAmなど、選んだコードの押さえ方を覚え、弦ごとの音を確認する。

3週目の目安|拍に合わせる

4拍を数えながら、ゆっくりしたストロークとコード切り替えを行う。

4週目の目安|短い演奏を通す

短いコード進行または簡単なメロディーを、途中で止まらず最後まで弾く練習をする。

コードの切り替えが難しいときは、曲に進む時期を延ばして問題ありません。先へ進む基準は日付ではなく、前の練習を落ち着いて再現できるかです。

よくあるつまずきと直し方

困りごとまず確認すること次に試すこと
コードが濁るチューニング・押さえる位置・不要な弦への接触1本ずつ弦を弾き、鳴らない箇所だけ直す
コード切り替えで止まる両コードの形をそれぞれ作れるかリズムを外し、2コードをゆっくり往復する
リズムがバラバラになる手拍子だけなら4拍を保てるかコードを1つに固定して下向きストロークだけ練習する
弦が押さえにくい手首の角度・指の置き方・弦高構え直しても改善しなければ楽器の状態を相談する
練習が続かない目標や練習内容が多すぎないか「今日はEmだけ」のように課題を1つに絞る

アコギとエレキで練習の順番は変わる?

チューニング・単音・コード・拍の練習という大筋は共通です。アコギでは生音の響きや弦を鳴らす力加減を、エレキではアンプの音量設定や不要な弦のミュートにも注意するとよいでしょう。エレキをアンプにつなぐときは、音量を下げてから接続・調整します。

楽譜が読めなくても始められる?

始められます。コード図やTAB譜を使えば、弦とフレットの位置から練習を進められます。ただし、リズムを理解するために拍や音符の基本は少しずつ学ぶと便利です。

次の練習へ進む判断基準

自分の進み具合を確認しよう
まだ単音を練習する段階
  • 狙った弦をよく間違える
  • 弦を押さえると音が詰まる
  • チューニングの操作がまだ分からない
コードとリズムに進める段階
  • 1本ずつ音を確認できる
  • 簡単なコードをゆっくり作れる
  • 4拍を口で数えながら弾ける
短い曲に進める段階
  • 2つ程度のコードをゆっくり切り替えられる
  • 簡単なストロークを一定の拍で続けられる
  • ミスしても落ち着いて弾き直せる

フォームに不安があるときや何度やっても音が鳴らないときは、撮影した動画を見直したり、講師や楽器店に確認したりする方法もあります。独学で始めても、必要な場面だけ人に見てもらって構いません。

ギター初心者は今日、何から始めればいい?

最初の練習では、いきなり1曲完成させる必要はありません。まずはギターを構え、チューナーを使って6本の弦を合わせ、開放弦を1本ずつ鳴らしてください。次に、1本の弦をフレットで押さえたときの音の違いを聴いてみましょう。

その操作が落ち着いてできるようになったら、EmやAmのような簡単なコードと、ゆっくりした4拍のストロークへ進みます。

最終結論

ギター初心者が最初に覚えるべきなのは、多くのコードや難しい曲ではなく、音を合わせて正しく鳴らす基本動作です。

今日の最初の一歩は「チューニングして、6本の開放弦を1本ずつ鳴らす」こと。

それができたら、単音 → 簡単なコード2つ → 一定のリズム → 短い演奏の順番で進みましょう。急がず、昨日より1つ確認できることを増やすのが出発点です。