sus4コードとは?3度を4度に置き換える仕組み

コード譜に「Csus4」「Dsus4」「Gsus4」と書いてあっても、普通のCやGと何が違うのか分かりにくいものです。sus4は構成音を一つ変えるだけで独特の響きを作れるコードです。まずは音の置き換え方と、元のコードへ戻る動きを覚えましょう。

この記事の結論

sus4コードは、通常の三和音の「3度の音」を「4度の音」に置き換えたコードです。例えばC(ド・ミ・ソ)はCsus4(ド・ファ・ソ)になります。

使い方の基本はCsus4 → Cのように4度の音を3度へ動かすこと。響きに「まだ落ち着かない感じ」を作り、次のコードで解決させることができます。

この記事では、sus4の意味、よく使う構成音、ピアノ・ギターでの弾き方、コード進行での使い方、間違えやすい表記までを順番に確認します。

sus4コードとは?3度を4度に置き換えたコード

「sus」は英語のsuspended(保留された、つり下げられた)に由来する表記です。一般的な長三和音・短三和音は「根音(ルート)・3度・5度」で構成されますが、sus4では3度を使わず、代わりに完全4度を入れます。

  • 根音(ルート):コード名の基準となる音。
  • 3度:長三和音と短三和音の性格を分ける重要な音。
  • 4度:sus4で3度の代わりに入る音。
  • 5度:基本的なsus4三和音に含まれるもう一つの音。

例えばCメジャーコードの「ミ」を半音上の「ファ」に替えると、Csus4になります。3度のミがないため、CメジャーともCマイナーとも異なる響きになります。

POINT

「sus4=メジャーコードに4度を追加する」という意味ではありません。基本形のsus4は、3度を4度に置き換えるのがポイントです。

CとCsus4はどう違う?構成音を比較

違いを理解する近道は、二つのコードを音名で並べることです。Cを例にすると、変わるのは真ん中の音だけです。

コード構成音違い
Cド・ミ・ソ3度はミ
Csus4ド・ファ・ソミをファに置き換える
Cmド・ミ♭・ソ3度を短3度にする

Cは長3度の「ミ」、Cmは短3度の「ミ♭」を持ちます。一方、Csus4ではそのどちらも使わず「ファ」に置き換えます。sus4を、単純に「明るいコード」「暗いコード」と分類しにくい理由がここにあります。

よく見かけるsus4コードの構成音一覧

コード名構成音元の長三和音からの変化
Csus4ド・ファ・ソミ → ファ
Dsus4レ・ソ・ラファ♯ → ソ
Esus4ミ・ラ・シソ♯ → ラ
Fsus4ファ・シ♭・ドラ → シ♭
Gsus4ソ・ド・レシ → ド
Asus4ラ・レ・ミド♯ → レ
Bsus4シ・ミ・ファ♯レ♯ → ミ

表の音名は基本形の構成音です。実際の伴奏では、これらの音を異なる高さに配置したり、同じ音をオクターブ違いで重ねたりすることもあります。

「4度」は鍵盤を4個数える意味ではない

Cから完全4度上はFです。C・D・E・Fと音名を4つ数えた位置で、半音では5つ分離れています。単純に鍵盤4個分動かすと違う音になります。

sus4コードはどんな響き?「保留」と「解決」を耳で確かめる

sus4が活躍する代表的な場面は、次のコードに進む直前です。例えばCsus4の「ファ」を「ミ」に下げると、Cへ変わります。この4度 → 3度の音の動きが、落ち着きを取り戻すような印象につながります。

最も簡単な聴き比べ
  1. ピアノや鍵盤アプリで「ド・ファ・ソ」を鳴らす(Csus4)。
  2. ドとソはそのままに、ファだけをミへ下げる。
  3. 「ド・ミ・ソ」(C)になったときの響きの変化を聴く。

同じ低音ドを保ちながら、真ん中の音だけ変えると違いがつかみやすくなります。

ただし、sus4は必ず直後に同じ根音の長三和音へ進まなければならないわけではありません。曲によってはsus4のまま響きを保ったり、別のコードへ進んだりします。「解決する形が定番だが、絶対のルールではない」と覚えましょう。

sus4コードの使い方|初心者向けの3つの実例

例1|Csus4 → Cで響きを変える

Csus4(ド・ファ・ソ) → C(ド・ミ・ソ)と弾きます。変化するのは「ファ → ミ」だけなので、sus4特有の動きを最も簡単に感じられます。

ピアノならドとソの鍵盤を押さえたまま、ファだけをミへ移動させてみましょう。右手だけでも練習できます。

例2|Gsus4 → G → Cで区切りを作る

Gsus4(ソ・ド・レ) → G(ソ・シ・レ) → C(ド・ミ・ソ)は、sus4の解決を含む進行の例です。Gsus4の「ド」がGの「シ」に下がり、その後Cへ進みます。

まずは各コードを1小節ずつ伸ばして弾き、慣れたらGsus4とGを同じ小節に分けて配置しても構いません。弾く速さよりも、コード間で動く音を意識することが大切です。

例3|コード進行の途中で短い変化を付ける

例えばC → F → Gsus4 → G → Cのように、もともとのGへ向かう前にGsus4を挟む方法があります。単純なC・F・Gの伴奏でも、Gの直前に動きを作れます。

ただし、メロディーによってはsus4の音とぶつかることがあります。実際の曲ではメロディーとの響きを確かめて使いましょう。

ピアノとギターでsus4を弾く方法

ピアノ:構成音を1音だけ入れ替える

ピアノでは、コードの構成音を見ながら鍵盤上で置き換える練習が分かりやすい方法です。

STEP 1|Cを押さえる

右手でド・ミ・ソをゆっくり鳴らします。無理に指を広げず、弾きやすい配置で構いません。

STEP 2|ミをファに替える

ドとソを変えずに、ミをファへ移してCsus4にします。違う音を余計に足さないようにします。

STEP 3|ファをミに戻す

Csus4 → Cを数回聴き比べ、変わる音と響きの関係を確認します。

ギター:押さえ方の形だけでなく変化する音を知る

ギターではコードフォームに指を加えたり、位置を変えたりしてsus4を作ることがあります。たとえば一般的な開放弦のDフォームでは、DからDsus4へ移るとき、1弦2フレット(F♯)を1弦3フレット(G)に替える方法があります。

ただしギターには複数のコードフォームがあり、曲の調や演奏位置によって使いやすい形は変わります。コード図で弦・フレット・ミュート指示を確認し、各弦の実際の音が指定コードに合っているかを優先してください。

押さえ方がきついときは無理をしない

指を無理に伸ばして痛みを我慢する必要はありません。別のフォームやカポタストの利用を検討し、痛みがある場合は演奏を中断してください。

sus4・sus2・add4の違いと注意点

似た表記でも、構成音は異なります。Cを基準に比較すると違いが明確です。

コード基本の構成音3度の扱い
Cド・ミ・ソミを含む
Csus4ド・ファ・ソミをファに置き換える
Csus2ド・レ・ソミをレに置き換える
Cadd4ド・ミ・ファ・ソミを残し、ファを加える

sus4とadd4の違いは、3度を残すかどうかです。Cadd4ではミとファが同時に入り、Csus4にはミがありません。表記や音の配置は曲の編曲・ジャンルで異なることがあるため、譜面に指定があればそちらを優先します。

「sus」だけの表記はどう読む?

コード譜では単に「Csus」と書かれ、sus4を指すことがあります。ただし教材や編曲によって表記の扱いが異なる場合もあるため、曖昧なときは音符や前後のコードから確認しましょう。

7sus4とは何が違う?

「G7sus4」のように7が付く場合、通常は根音・完全4度・完全5度・短7度を含みます。G7sus4ならソ・ド・レ・ファが基本です。Gsus4(ソ・ド・レ)に「ファ」が加わるため、単なるGsus4とは構成音が異なります。

sus4がうまく弾けない・聴き分けられないときの確認項目

原因別の確認方法
普通のコードと同じ音に聞こえる

3度を残したまま4度を追加していないか確認します。まずCとCsus4の構成音をそれぞれ3音に絞って鳴らしてください。

どの音を動かすか分からない

根音と5度を固定し、3度だけを4度に変えます。Csus4なら「ミ → ファ」、Gsus4なら「シ → ド」です。

コード進行が不自然に聞こえる

メロディーとsus4の4度がぶつかっていないか確かめます。sus4の長さを短くする、または使う箇所を変えて聴き比べてみましょう。

ギターで音が濁る・鳴らない

押さえる弦と弾かない弦をコード図で確認します。指が隣の弦に触れていないか、一弦ずつ鳴らして点検してください。

sus4の理解を確認するミニ問題

  1. 問題1:C(ド・ミ・ソ)をCsus4にするには、どの音を何に替える?
  2. 問題2:Gsus4(ソ・ド・レ)からG(ソ・シ・レ)に進むとき、変わる音は?
  3. 問題3:ド・ミ・ファ・ソを同時に鳴らした場合、基本形のCsus4といえる?
答えと理由
  • 1:ミをファに替える。3度を4度へ置き換えるため。
  • 2:ドをシに下げる。Gsus4の4度がGの3度へ進むため。
  • 3:基本形のCsus4ではない。ミを残してファも加えているため、Cadd4の構成音になる。

最終結論|sus4は「3度を4度へ置き換える」と覚えよう

最終結論

sus4コードは根音・完全4度・完全5度を基本とするコードです。通常の長三和音から3度を4度へ置き換えることで、解決を待つような響きを作れます。

最初の練習は「Csus4(ド・ファ・ソ)→ C(ド・ミ・ソ)」だけで十分。ファをミに戻す音の動きを耳と指で確かめましょう。

それができたらGsus4 → GやDsus4 → Dへ進み、実際のコード譜の中でsus4を見つけてみてください。コード名の暗記だけでなく、どの音が動いて響きが変わるのかを理解できれば、伴奏や作曲にも応用しやすくなります。